って椎名林檎のアルバムとかにありそうですよね。
ないか。

という訳で初めて虫歯治療に行ってきた。

半年程前から、上の奥歯の側面に穴が開いている気配があったのですが
未だかつて虫歯になったことがなかった僕はその事実を受け入れることが出来ず、
自分自身に「直ちに問題はない」と言い聞かせ続け
今日に至るまで放置しておりました。

キッカケは一昨日。
ちょっと痛くなってきた。
以上。

上司に紹介してもらい、近所の歯医者さんへと赴きました。

まず治療室に感動。
超近未来。
21世紀ってのは本来こうあるべきだって思った。
笑う犬の冒険の『生きる』のセットを彷彿とさせる程の
驚きの白さと清潔さを保った部屋。
そしてその中央に鎮座する座り心地の良さそうな椅子と
周囲を取り囲む流線型のフォルムをした無数の謎のオブジェクト。
天井から伸びるアーム的なさむしんぐ。
田舎の片隅にこんなSFチックな施設があったとは。

ほいで技術に感動。
奥歯の狭いとこをピンポイントでチュインチュイン削る。
初老の男性がチュインチュイン削る。
歯茎にも当てず、隣の歯にも当てず、舌にも、ほっぺたの内側にも当てない。
そんな歯医者に彼はなりたかったのでしょう。
おめでとう。当たりませんでしたよ。
当たり前ですか。そうですか。
俺がやったら患者さんの口が血で溢れちゃうと思う。
白い部屋が鮮血に染まっちゃうと思う。
僕の手首に冷たい輪っかがはめられちゃうと思う。

そして料金に感動。
初診ということで、何やらカードを作ってレントゲンも撮影した上に、
歯をチュインチュイン削ってくれて、初老の男性がチュインチュイン削ってくれて
逐一うがいまでさせてくれて
なんかセメントとか言うのを歯に塗ってくれて
万一の時のための痛み止め一回分まで処方してくれて
こんな素晴らしいサービスをされる私はきっと特別な存在なのだと思いました。
カモ的な意味で。
そしたらお値段1160円。
トイレのトラブルより安い。
やるじゃん。日本の歯医者さん。
感動した。

という訳で無事歯医者処女を卒業した訳ですが、
歯が削られるっていうのは正直悲しい。
今まで当然のように僕の口の中にあったものの一部が
削られただけとはいえ、無くなった。
生え変わるということも無い。
また『若さ』から一歩遠のいたんだな、と
舌で歯を触る度にナーバスになってしまいます。
もっと大事にしてあげるべきでした。
寝る前だけじゃなくて、食後の歯磨きも心がけよう。うん。

僕も24歳になって、あとはもう老いていくだけ。
本格的に食生活と運動量を見直してみようかと考え中。
キャッチボールとかしたい。
チエチャンみたいな子とキャッチボールとかしたい。
チエチャンに歯磨きをしてもらいたい。
膝枕を堪能しながら歯磨きをしてもらいたい。
1160円でしてもらいたい。